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池澤夏樹「世界文学を読みほどく」

世界文学を読みほどく (新潮選書) Book 世界文学を読みほどく (新潮選書)

著者:池澤 夏樹
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

図書館で何気なく手にとった一冊。
サブタイトルに、「スタンダールからピンチョンまで」とある。
これが「スタンダールからヘミングウェイまで」だったら手に取らなかった。

本書は書き下ろしではなく、
2003年に京都大学文学部で行われた夏期特殊講義の講義録。
堅いタイトルだから全くキャッチーではないけれど、これが滅茶苦茶面白い。
新潮社は売る気がなかったのだろうか。

スタンダール、ドストエフスキー、トルストイ、トウェイン、メルヴィル、
マン、ジョイス、フォークナー、ガルシア=マルケス、ピンチョンといった
世界の有名作家の一作品について、学生にも分かるように語っている。

本書を読み終えて思うことは、「文学」というネーミングのせいで
多くの人は文学を読まないのではないかということ。
勉強が必要な小説、面倒臭い小説が文学だというイメージが出来上がったのだと思う。

同世代の優れた作家の小説を読めるのは、今の時代に生きる者の特権だ。
最近起こっていることを題材にしているわけだから、読む方も入りやすい。
だが、スムーズに読めるものが自分の身になるとは限らない。
むしろ、悪戦苦闘しながら読んだ作品の方が記憶に残るものだ。

時を超えて読み継がれている作品には、それだけの強さがあり、
国境を越えた面白さがあり、それらが全て現在に繋がっていると池澤夏樹は教えてくれる。
混沌として先が見えない今のような時代こそ、
こうした世界文学の中に生きるヒントがあるはずだ。

インターネットに時間を費やしている暇があったら、
もっと面白い本を読みたいと切実に思わされた読書体験だった。
池澤さんに感謝。

ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫) Book ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)

著者:池澤 夏樹
販売元:新潮社
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池澤さんの著書で他にオススメしたいのは、これ。
アメリカにいる友達に薦められた本で、昨年ハワイへ行く前に読んで感激した。

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